私が「子どもの育ち」をテーマにデザインをしている理由

はじめに
私は現在、デザインの仕事をしていますが、もともとは幼児教育の現場に関わってきました。
クラス担任を経て主幹教諭へ、13年。
幼稚園や保育の現場で子どもたちと向き合う中で、あることを何度も感じてきました。
そしてフリーランスとして活動している今も、たくさんのご縁の中でお話を伺う度に同じことを感じています。
保育の現場という内側にいても、デザイナーとして外側にいても、共通してある一つの現実。
それは
「想いを持った先生ほど、苦しくなってしまう」
という現実です。
子どもを大切に思い、一人ひとりに丁寧に向き合おうとする先生ほど、
仕事の責任の重さを一人で抱えてしまうことがあります。
そしてその結果、心を病んで現場を離れてしまう先生も少なくありません。
社会とのズレ
子どもを守る仕事なのに、
教育の現場の価値が社会に十分伝わっているとは、まだ言いきれない部分もあると感じています。
一部の教員による不祥事の報道や、
日本の教育に対する昔からのイメージ、
「保育」という仕事の社会的評価など、
さまざまな要因が重なっているのかもしれません。
保護者との関係も本来は「一緒に子どもを育てていく関係」ですが、
状況によってはサービスのような関係に感じられてしまう場面が生まれてしまうこともあります。
もちろん、多くの保護者は子どもを大切に思い、教育現場にも協力的です。
ただ、社会の構造として、
教育の現場が大切にしている価値が十分に伝わりきっていないと感じる場面があるのも事実だと思います。

先生は本当にすごい仕事をしている
私は教育の現場で、先生たちの姿をたくさん見てきました。
もちろん、自身の子育てを通して「保護者」という立場でも、たくさんの先生にお世話になってきました。
子どもが安心できるように環境を整え、日々悩みながらも、一人ひとりの成長を願って関わる。
安全を保障し、集団生活という場面で個性を受け止め、子どもが自ら意欲的に主体的に行動する環境を整える。
目には見えないものや言葉にならないものをすくいとり、寄り添い、包み込む。
そうしてまだ見ぬ未来へ、心身ともに健やかな成長をつないでいく。
それは決して簡単な仕事ではありません。
でもその尊さは、社会の中で十分に語られているとは言えない気がしています。
そして現場の先生は体感して気づいています。
どんなに頑張っても、一人では、教育現場だけでは、子どもの育ちを支えることは難しいという事を。
同じ認識のもと家庭と連携し協力し、また、社会全体で温かいまなざしを子どもたちに注いでいくことの大切さを。
だからこそ、そこに難しさを感じた時に、責任感が強い人こそ無力感ややるせなさを抱えこみやすいのです。


子どもが安心して育つためには、ひとつの場所だけで環境を整えればよいわけではありません。
家庭だけでも
教育現場だけでも
社会だけでもなく
それぞれの環境が重なり合うことで子どもの育ちは支えられています。

だからこそ、子どもの育ちは誰か一人の努力だけでは守れません。
社会全体で環境を支えていくことがとても大切なのだと思います。
だから私はデザインをしている
私は、「子どもの育ちにおける環境の大切さ」や「先生の想い」を社会に伝えることがとても大切だと思っています。
でもその想いは、言葉だけではなかなか届きません。
だから私は、デザインという形でその価値を伝えていきたいと思っています。
実際に幼稚園教諭として働きながら感じた現場の想いと、
現場を離れ、子育てサロンの運営をしながらフリーランスとして様々な人と出会って見てきた現実。
両方の視点をもっているからこそ、伝えられるものがあるかもしれない。
デザインは、創ることが全てではありません。
むしろ創ることは最終形態。そこに至るまでの情報整理や設計が何より大切です。
観察と共感を通して問題提起をし、概念化して解決策のアイディアを出していく。
その解決策のアイディアのひとつが創ることであって、この一連の流れ全てがデザインです。
デザインを通して、両方の視点から、保育・教育の現場が大切にしている本当の価値観を伝え、
環境から子どもの育ちを守りたいと思っています。
子どもを育てることは、未来の社会を育てること。
子どもを取り巻く環境を支えたい。
これが私の想い。
子どもを育てる家庭だけじゃない。子どもが通う教育現場だけじゃない。社会全体で、子どもを守れたら。
未来の社会を創るのは子どもたち。
その意識をもって、誰もが「当事者」として子どもの環境を守る社会になったら、どれだけ素晴らしいだろう。

未来
これから私は
・教育の想いを伝えるデザイン
・子どもの心に残る創作や活動
そんな形で、少しずつ活動していきたいと思っています。
私自身の活動ももちろんですが、
子どもの育ちを大切にする活動や、想いのある取り組みをされている方の、デザインのお手伝いもしています。


\ お気軽にご連絡ください /
